無宗教葬とは、特定の宗教や宗派にとらわれない葬儀のやり方です。「こうしなければならない」といった決まりごとがなく、自由な演出を行うことができることから「自由葬」といわれることもあります。故人の好きだった音楽をかけたり、プロの司会やナレーションを依頼するなど、生前の故人の人柄や個性がしのばれる葬儀にすることができます。宗教者を呼ばないため、僧侶の読経や戒名を授けていただくこともありませんが、代わりに献花や音楽を奏でる献奏で故人をお見送りすることもあります。
「宗教にとらわれない」といっても、特定の宗教を否定するものではありません。そのため手を合わせてはいけない、ご焼香してはいけないなどという決まりもありません。生前のその人らしさがしのばれる葬儀ということに軸足を置き、プランを組むことが望ましいでしょう。
無宗教葬は都心を中心に徐々に増えてきていますが、まだ一般的とはいえません。そのため、お身内の中には理解できないとおっしゃる方もいるかもしれません。後々まで続くトラブルにならないように、あらかじめ気持ちをご説明し、理解を求めておくことが必要です。
こちらでは、無宗教葬の流れの一例をご紹介いたします。
司会者などが開式の言葉を述べます。
参列者による黙祷が捧げられます。
送られた弔辞を2、3通読みます。
故人の経歴や思い出をまとめたDVDなどを会場で上映します。読経の代わりに、故人のお気に入りの曲を生演奏で聴いていただくなどの演出もあります。
故人へのお別れのメッセージを贈ります。
献花は遺族・親族・参列者の順番で行われます。故人の思い出の曲を流しながら献花を行うこともできます。
遺族代表が閉式の言葉を述べ、葬儀が終了となります。
無宗教葬は形式が定まっていないため、以下のような懸念点もあります。
式の内容や用意すべきものなど、無宗教葬は決めなければならないことがたくさんあります。
後々トラブルにならないためにも、事前にお身内の方としっかり話し合い、理解を得た上で、その人らしさがしのばれる葬儀を行いましょう。